断罪アリス



確かにヒカリの様子がおかしい。




最近私用で外に出ることが多いし、何より纏う空気が不気味だ。




前はあんな風じゃなかったのに、三年前に眠っていた人格が出て来てから彼は変わってしまった。




「アリス」



ふと和真に呼ばれて、私は隣の和真を見上げた。




「そんなに不安がらなくても、君は俺が守るよ。俺の命に換えてもね」




穏やかに笑った和真は優しい手つきで私の頭をポンポンと撫でてくる。




でも、その手は研究室からの呼び出しのアナウンスによって、すぐに離れてしまった。




「あ、呼び出しだ。じゃあ、俺は行くから」




離れていく和真の手。




そんな彼の手を私は咄嗟に掴んだ。




「アリス?」




「あ、ごめん!行っていいよ」



和真は不思議そうに頭を傾げながら走っていってしまった。