まずい……っ! 俺は己の過ちを後悔しながら、着ていた薄手のカーディガンの袖で彼女の涙を拭った。 突然の俺の行動に驚いたのか、アリスさんは目を見開いていた。 「す、すみません……。お、俺、無神経なこと言ってしまって……」 すると、アリスさんはまた笑みを浮かべた。 「動揺しすぎ。大丈夫、コトリ君は何も悪くないから」 「でも……」 「大丈夫だから。ほら、早く行かないと講義に間に合わなくなるよ」 俺はアリスさんに背中をグイグイ押されながら歩き始める。 その後ろを莉瑚がついてきていた。