奥寺くんの第2ボタン



それから少しの沈黙が流れて


奥寺くんは静かに私に一歩一歩近づくと



「卒業おめでとう…葉山さん…」



なんてはにかみながら


奥寺くんは私に向かってそう言った




「奥寺くんも卒業おめでとう」



「うん」



なんだろう



この感じ




心臓がうるさいよ





だって



あのアイドルのような奥寺くんが



地味な私に話しかけてくれてるんだもん




今私…すごく緊張してるよ…