「……なんて事だ…弥南海さん!急いで手当ての準備をお願いします!」 弥南海さんは先生の奥さん。 最初っから知ってた この脚が治らないことも 下手したら悪化してしまうことも 私は急いで車椅子に乗せられ、手術室へ向かった 途中、蒼生が目を見開いてこっちを見てたけど…私は気付かないふりをしていた。 「弥南海さん」 「待ってね、美愛ちゃん…」 「奏空……」 私…大丈夫かな、なんて口に出せなかった 奏空を一人にしたら、大丈夫かな。なんて。