美愛は結局最後の最後に、押してきた先輩を抜かして1位で完走した。




「美愛っ!」



「はあっ、はあっ、…そらっ、いちっ…1位だったよ!……つっー」



「美愛っ?大丈夫か!?足が痛いのか?!」



足を抑えて顔を歪める美愛を、抱きあげようとした時だった



「美愛、大丈夫?」



「はぁ、はっ、…あ、蒼生」


「…痛そうだね、保健室行こう」



そう言って蒼生は、美愛のことをお姫様抱っこした



「ちょっ?!…あ、蒼生!ちょっ、まっ!下ろしてー!」



真っ赤になる美愛……



美愛……やっぱりお前は、蒼生が好きなんだな……_______