図星をつかれて私はまた不貞腐れる。

や、普通最初っから覚えなくない……?


と、思ってたりするけど、


いつも心にいるのは奏空。



「あ!蒼生、奏空に会った?」


すると何となく、表情が曇った。気がした。


「会ってないけど、騙したのは美愛だけだよ?」


「そうなの?!なーんだ。奏空のこと驚かしてやろうと思ったのに……」


「朝も仲良く手を繋いで登校……か。」



「?!何で知ってんの?!」


「入学式の時から目立たないでくれる?噂たちまくり。」


「てか!、別に手を繋いでたわけじゃないし!」



「ふーん?」


「はい!疑わない!ふーん?じゃない!」