「亜梨朱ね
カタカナ変換しないで」

「あー、アリスな、アリス」

「だから!」


優斗の話を聞くに、そのアリスとやらは俺に負けず劣らずの甘党なんだとか


あと、モテるらしい

まぁ確かに、可愛かったな


正直あれは、餌付けしたくなるタイプの人間だ

おやつを期待して尻尾を振る姿も、与えられたおやつに飛びつく姿も、たぶん、似合う


「亜梨朱ちゃん可愛かったでしょ?
いいなぁ僕もお話してみたいなぁ」

「…すればいいだろ」

「はぁ、竜ってばほんっとうに何も知らないんだね

亜梨朱ちゃんって意外とガード固いんだよ?」

「そうは、見えなかったけど」


目をキラキラさせて見つめてきた姿を思い出しても、とてもそうには見えない


まぁ、ガードが固いって言うのなら、さらにまた餌付けのしがいのあるやつだな

…別にしようとは思わないが