仕方なしに部屋に向かおうとしたら、赤く薄く光る光の方に目が行った。



留守番電話。



電話は、パパと真紀子さん共同購入物。

2人で貯めたどっかの大手家電量販店のポイントをフルに使って安く買った、って真紀子さんが言ってた。



赤い光の筋を上からゆっくりと押し込むと、ピーって機械音が響いた。



短縮機能も、電話帳機能も、それどころかファックスさえもない電話。

かろうじて子機と本体に分かれている、その大きい方からガタガタと声が流れだした。