バレンタインは何年先でも。

「希恵からは口止めされてたけど……希恵、今日引っ越すことになったの。
それでさっきのお昼休みに駅に向かった。
だから、ほら!早く追いかけなさい!
今ならまだ間に合うかもしれないから!」


必死に訴えてくる坂下。

引っ越す?何も知らねぇよ。


「なんで、俺に言ってくれなかったんだよ」

声が、震える。


「希恵も、神崎くんの事好きだけど……もし付き合ってしまったら、神崎くんが他の女の子を好きになった時に縛り付けてしまう事になるのが嫌で断ったの。
だから早く走って!行って!」