バレンタインは何年先でも。

休み時間になると呼び出しが何度かあったが、希恵が教室にいない合間に坂下に聞くことにした。


「坂下、ちょっといいか?」

「どうしたの?」

「さっき、希恵が泣きそうな顔してたんだけど……なにがあったのか?」

「……え、あー…。いや〜、私は何も聞いてないから分からないな」

「そうか……」


自分の席に戻り、先程の希恵を思い出す。


本人に聞くか……いや、でも坂下も知らないのに俺に教えてくれるだろうか。