私の弟は、村上遥生(むらかみはるき)。



弟といっても双子の弟で、身長だってもう見上げるほど遥の方が大きいし、大人びた顔をしている。



君と私は同じだけど、全く違う存在。



君はみんなに必要とされるけど、私は誰にも必要とされない。




姉弟なのに、天と地の差。



いつから、こんなことになったんだろう。



今日も朝から頭が痛い。衝動的に耳を塞ぎたくなる。





「遥生を守ってあげるのよ。それがあなたの役目なんだから」



「はい」




私の、役目……。



毎日のようにお母さんに言われる私の役目は、遥を守ること。



私はただの、遥を守るためのあやつり人形でしかない。