私は村上琴葉(むらかみことは)。



誰にも必要とされてないような、そんな存在。



そう、私はこの世界にとって “ いらない存在 ” なんだ。




でも、そんな私にもみんなと同じように朝がきて。春がくる。



今日から私達は高校1年生の扉を開けて、進んでいくんだ。




きっと待ってる未来は、そんなに明るいものじゃないと思うけど。



それでも、君が生きる世界はいつまでも幸せで、輝き続けてほしいから。



ねぇ、そうでしょう?




「私がいるから大丈夫。だから安心して、遥」



大丈夫だなんて、どんなに無責任な言葉だろう。



言葉だけで何も変わらないじゃない。




ごめんね、遥。



こんな私で、ごめんね。