「ついに私も高校3年生だよ~これでまた一歩春兄に近づいたね!大人になったよ!」


「ははっ。大人になったっつってもまだ高校生だろ?それに歳は5つ離れてるし」


「5つじゃないから!4つだから!学年的には!」


「あははっそうか」


穏やかな笑みを浮かべる春兄。


毎年こんなやりとりをしている気がする。


「あ、春兄お誕生日おめでとう!」


「思い出したように言うなよな~」


春兄は軽くデコピンしてきた。


春兄は春生まれで、今日が誕生日。


私よりも早く誕生日が来る春兄とは今の段階では年齢的には5つ離れていることになるんだけど、私も誕生日を迎えれば4つ差になるわけで、まぁ当然のことに4つ上ということになる。



「そんなことないよ!ちゃんと0時ぴったりにメッセージ送ったじゃん!」


「はいはい、ありがとうな~」


「もうっ春兄ったら」



春兄との間に流れる時間はいつも穏やかだ。


私を怒ることなんて滅多にないし、逆に結構甘やかしてくれる。