自分の部屋に行き、いつも持ち歩いている手帳をカバンから取り出して開く。


再来週の土曜日に、"春兄と野球観戦"と記入し、野球ボールのシールを貼った。


そして携帯を手に取ってメッセージアプリを起動。送り先は河西くん。


【さっきは急にごめんね!
あと、野球観に行くの許してくれて
本当にありがとうね!!

実は毎年の恒例行事だったの!
だから河西くんがいいよって
言ってくれて、嬉しかった。

河西くんともたくさん遊びたいなぁ】



送信。おっと、もう返事が来た。


【わざわざお礼なんて、律儀だな!
毎年行ってんのか!いいね!

俺野球わかんねーからなぁ


ってか、そんな可愛いこと言うなよな

色んなところ行こうぜ!】



か、可愛い!!??


カァッと赤くなるのが自分でも分かった。



本当に河西くんは、心の広い人だ。その寛大さについ頬が緩む。河西くんと付き合えて、私は幸せ者だ。



その後他愛ないやりとりを続け、結局寝たのは0時を過ぎた頃だった。