腹減ったなぁ。
仕事も一段落してきて気が弛んだのか、目が回りそうに、腹が減っていた。

コンビニ弁当も飽きたし、ガツンと焼き肉か?

でも、一人焼き肉もなぁ。

同期の奴誘って、と思ったけど、デートだろうし。

うーん。



「あれ?佐東君、帰れるの?」

「あ、奈央先輩。
やっと一段落したんで、肉でも食べようかと思ってたんですよ。

一人じゃ寂しいから、一緒にどうですか?」

「ん~、じゃ、うち来る?」

ウチ、クル?え?まさか、田舎の実家じゃないよな。奈央先輩の独り暮らしの部屋?!

「ちょうど、イトコの守くんが来るんだ。
だから、どうかな。

肉も良いけど、野菜食べてないんでしょ。体に悪いよ。

煮物作ってあるから、食べにおいでよ。」

煮物につられたのか、イトコの守くんが気になったのか、彼女の部屋へとお邪魔する事になってしまったのだった。