「だーれが妬くかってのよ!わたしは!りゅーせーが他の人との思い出がある場所になんていたくないんだから!」

「だからそれが妬いてるって言うんだろ?」

「ちげーよ!勘違いもはだはだしい!」

「馬鹿やろ。甚だしいだろ」

「あはー!りゅーせーのばーか!」

「馬鹿はお前だっつーの!俺の言うことを聞かないであほな飲み方しやがって」


いつも以上に幼児化してやがる。

こいつ、酔うと面倒くせぇな。ガキ丸出しでたち悪ぃ。


でもこのだらけた笑顔が可愛く見えちまう俺の方が、誰に言われるまでもなく馬鹿だな。


…はぁ。どうすっかな。もう送っていった方が……


テーブルの上に置いてあった華乃の携帯に着信が入る。

酔っ払っていてもさすがに気づいたのか、華乃は携帯を手に取り画面を見つめた。