「……別に」

「別にって顔じゃないだろ。具合いでも悪いのか?」


これは龍成に言うべき?

夫婦の間では大事な話だよね?


……ちょっと怖いけど、言ってみようかな……。


「……龍成、座って」

「は?」

「大事な話だから」


真顔で言ったせいか、龍成はわたしの目を見たあと素直にソファーに腰掛けた。


わたしも龍成の横に少し距離を空けて座った。


なんとなく空気が重く感じる。確実にわたしが原因。


「それで?」

「……また、きたの」

「きたって?」

「…女の子の日」


俯き加減でチラッと龍成を盗み見ると、表情は固まっていた。


「……はあ。」

「…どう思う?」