「こちらで大丈夫です。問題なく受理されました。おめでとうございます」

「ありがとうございます!」
「ありがとうございます」


婚姻届を無事提出。

今日が入籍記念日になった。これで華乃は「神田」になったんだ。


「こんな感じか。結構普通なんだね」


区役所を出て車に乗ると、華乃は来る前とは違いテンションが落ち着いていた。


行きの車中のテンションなんて異様に高かったからな。


「なんだよ普通って」

「龍成は前に一人で出したんでしょ?その時と今と、なにか違う?」


なにかって、丸ごと違うだろ。

前は感情もなにもなくやっつけ仕事的なノリだったんだから。


「お前と二人だったことが違う」

「そうじゃなくて、心情的に」