今日は、待ちに待った結婚式当日。


なんとか準備も一通り間に合い、あとは無事に終わることを祈るのみ。


外の天気は上々で、それが更にテンションを上げさせる。


「華乃ちゃん、龍成さんが迎えにきたよ」


開けっ放しにしていた部屋のドアから、お姉ちゃんが声をかけてくれた。


「ん、ありがとうお姉ちゃん」

「…花嫁姿、楽しみにしてるね」


柔らかく笑うお姉ちゃんを見て、なぜだか目が潤んでしまう。


「うん…。全部お姉ちゃんのお陰だよ。ありがとう」

「え?あたし大したことしてないよ」

「そんなことないよ!お姉ちゃんがいなかったらわたし達、すれ違ったまま終わってたもん」


あとから龍成に聞いた、お姉ちゃんがしてくれたこと。

お姉ちゃんの助けがなければ、この日を迎えることができなかった。

どんなに感謝してもしきれない。