ダニエルは、わたしの親友。

最近知り合ったけれど意気が合うし、一緒にいて喜作だから。


変に繕うこともないし、完璧に〟友達〝という枠に収まるボーイフレンドだ。


◯◯◯

わたしが、問題集の次のページを捲ったときだった。


近くの方から爆音が聞こえた。


「……なに?何があったの?」

慌てるわたしとはうって違い、ダニエルは、耳を澄ませてわたしの肩に右腕をくっつけ、引き寄せる。


「……っしゃがめ!!」

次の瞬間、わたしはダニエルの右手でものすごく強く頭を下へと押し込められ、カフェのテーブルの下に入り、同時にカフェの窓ガラスがすべて割れた。


パリーッンッなんて小さな音ではなく、まるで花火が打ち上げられているみたいに大きく感じられた。