でも、そんなものに、生まれてからずっと体に染み付いてきた、正義を全うするという私のポリシーは、負けなかった。
 「…望んでるとしても、望んでるのと好きなのは違うじゃない。確かに、助けて欲しい訳じゃないかも知れないけど、あんなことされて、嫌だと思わない訳ないじゃない!」
 怖さを拭うように放ったその言葉は、私の思うより強く、ルイの、そしてラナの心を打ったみたいだった。
 二人の顔が少し揺らいだところで、私は一気にルイの脇を突破した。
 そして、一目散に先ほど女の子達がいた場所に駆けていく。