「あれ?チェルシーちゃん、どしたの、それ?」
 「……ルイ…」
 思わぬところで合うものだなぁ。
 この先は、Eクラスの教室と物置きしかないのに。
 ん?ルイがじっとなにかを見てる。
 「……あ、これは、いつものこと」
わたしの上履きを見ていた。
 「………平気なの?あ、いや、平気な訳ないか」
 「いや、平気。私が望んでやってるから」
 わざと、ダメな人間を演じなければ。
 だけど、ルイはじっと私を見つめてた。
 「………無表情なのってさ、すごいよね。
常に笑ってるのよりも、ずっと」
 それは、どういう意味だろうか。
 私が考えていると、ルイは不意に悪戯っぽく笑った。
 「……昨日は可愛かったよ、チェルシーちゃん????」
 「!」
 バレてたのか…
 まぁ、ルイだから、仕方ないのかもしれない。
 「…他言無用で」
 「あっはは(笑)勿論だよ☆
 …それよりも、俺もチェルシーちゃんとデートしたいんだけど」
 「…?デートって恋人がするものですよ?」
 ルイと私は恋人でもないのに、
どうしたんだろう?
 「ぷぷっ…いーからいーから。
 ラナとは出かけて、俺とは出かけてくれないの?(笑)」
 !
 確かにそうだよね…
 そもそも、友達になろうって始めに言ってくれたのは、ルイだし。
 「分かった。一緒にお出かけする」
 「クスッ(笑)ありがと☆
じゃあ、次の休日に迎えに行くね」
 「私の家…」
 「調べれば良いだけだからね。もしくはラナに聞くよ」
 じゃあね☆と、手を振って去っていくルイ。
 あの人は、いまいちよく分からない人だなぁ…
 ラナとは、似ているようで正反対な気がする。