「うーん、これも似合う…か。
 じゃあ、これ…も似合うのか。
 うーん…逆に…」
 ショッピング。初めは服屋だった。
 そして、着せ替え人形状態。
 ラナの服は可愛いから、センスがいいんだろうけど、私にも選んでくれるらしい。
 嬉しいけど、なんというか、
 こういったお洒落な場所には自分がそぐわない気がして、落ち着かない。
 「よし!チェルシーちゃん、これ買って、そしたらオススメのカフェがあるから、そこに行こう?」
 「…うん。こんなに買うの…?
 私そんなにお金持ってきてない
けど…」
 すると、ラナはにこりと笑った。
 回りの男性が、つい見入るような、可愛らしい笑顔だ。
 「なに言ってるの。私が買ってあげるんだよ。チェルシーちゃんには
いっぱい感謝してるんだから」
 …驚いた。
 こんな人もいるんだ…
 でも…
 「私のなんだから、私が払う。
 ラナは選んでくれたし」
 「ううん。お願い、私に払わせて。
 自己満足かも知れないけど…
 それでも、私はチェルシーちゃんに感謝してるってこと、伝えたいから」
 ラナは…不思議な人だな…