「違う。そうじゃない」
 あら、そこは速答するんだ。
 「じゃあ、なんでそんなに離れようとするの?」
 「……あなたたちに話したくない」
 へぇ。
 この子、なんていうか、
 「あはは、頑固だなぁ☆」
 初めてその子と目が合う。
 意外と大きい瞳だ。
 よく見れば、顔も整っているのが分かる。
 「……私、もう行かなくちゃだから」
 「ふーん、真面目に授業やってないのに?」
 ニヤニヤと笑えば、その子は俺を見て、それからレオを見た。
 「…話したんだね」
 「…すまん。ルイには隠せなかった」
 「…まぁいいけど。ルイ君、そのこと、広めないでね。レオも」
 ん?
 なんか、なんかさ…
 「なんでレオはレオなのに、俺はルイ君なの?俺もルイでいいよ☆」
 「……ルイ。もう話すことも無いと思うけど、一応分かった」
 話すことはない、ねぇ。
 なんでそんなに人を拒絶するのかなー?
 「ねーねー、友達になってくれないの?悲しいじゃん(泣)」