「…でさ。俺、お昼休みに、ラナと居たんだよ。チェルシーの話を聞かされてさ」
 「あー、ラナはなんか、信仰してる感じだよね、チェルシーちゃんを」
 「……それで、ラナと居たら、裏庭に、チェルシーを見つけたんだよ」
 「へぇ、裏庭に」
 「…あの、リタって女、分かるだろ?」
 「あー…あの子でしょ?一番媚びてくる女のコ」
 「あ、そいつ。で、そいつが、チェルシーに絡んでたんだよ」
 「へぇ、いじめってこと?」
 「多分な。んで、なんかもめたあと、チェルシーに水をぶっかけて居なくなったんだよ」
 「…うわぁ」
 最低だなぁ、リタって。
 「んで、チェルシーちゃんは?」
 「首を傾げてたな」
 「また?!…で、無表情?」
 「…あぁ」
 もう、尊敬するよね。
 ラナの気持ちがわからなくもない。
 「そのあと、庭園に向かったからさ、急いでラナと一緒に追っかけたんだよ」
 「…庭園って、あんま人入らないよね、なんでそこに?」
 「さぁ?ただ、水道の所にいたんだよ、チェルシー。んで、俺、初めチェルシーだと気づかなかった」
 「…なんで?」
 「…すごい、なんていうか、別人なんだよ」
 「………どういうこと?」
 「変装してるって、ラナが言ってただろ?それ、ホントだったんだよ。
 しかも、素の方が、ずっと……」
 レオは言葉を濁した。
 まぁ、察するけどさ。