せっかくあのひとにもらった指輪を、川の浅瀬で落として。
 泣きべそかいてた私に、彼が歌ってくれた。
 楽しかったな…
 「…ふふ♪」
 まるで励ますようなその歌は、笑って、という彼の思いがこもってた。
 懐かしいな…
 できることなら、綺麗な噴水で、彼と話したかった。
 そう思ったら、自然と歌っていた。
 とても、優しい気持ちで歌えた。
 いつも、とっても優しい瞳で私を見る彼。
 私も、大好きだったんだよ。
 そんなあなたが。
 …でも………。