どうしても、行くしかなかった。
 何かされるのは、どんなバカでも分かる。
 「…はぁ~」
 深いため息をついてから、私は裏庭に向かった。
 そこでは既に、リタ達が待っていて。
 「やだぁ、ホントに来たんだ~」
 …呼んだのあなたじゃ?
 「私達より遅いとか、バックレたんじゃないかと思ってた~」
 相変わらず騒いでるリタ達。
 「ねぇ、あなた、調子のらない方がいいわよ?ほら、喋れるんでしょ?謝るくらいしたらどう?許さないけど」
 あはは、と笑い会うリタ達。
 謝っても許されないなら、謝らなくてもいいよね。
 そもそも、私は謝るようなことはしていないし。
 すると、何も言わない私に苛ついたのか、急に私の顎を掴んできた。
 「あ、の、ねぇ!ほら、早く謝りなさいってば!申し訳、ありませんでした、ってさぁ!」
 はぁ、この人が、なんだか悲しい人に思えてきた。
 「…し…ない」
 「あー?聞こえないわねぇ?」
 「私に何しても何も変わらない」