もう、バレてもいいか。
 この人たちとは、多分もう関わる事も無いのだから。
 すっと、物陰からでて、私は五人に向き直る。
 「…1人相手に、卑怯な人達…」
 単純に、思った事を口に出したのだが、男達の勘に障ったようで。
 私の方をパッと振り向いて、それから一瞬固まって、すぐにニヤニヤとした笑いを浮かべた。
 ただ、その笑顔の裏に黒い影が潜んでいることは、私には丸わかり。
 「っはは!女1人増えたところで、何も変わらねぇよ」
 「むしろ、…かなり素質は悪いが、楽しめる相手が増えたしな!」
 …とことん、私はこの格好をしていて良かったと思うよ。
 こんなに油断と隙だらけになってくれるんだから。