「はぁ…なんか、変な気分…」
 私は、家までの道を歩いていた。
 すると………
 どこからか、揉めているような声が聞こえてくる。
 辺りを見渡すと、人々が、振り向いては通りすぎる場所があった。
 そこまで、静かに近寄ってみる。
 「いーだろー?なぁ、ほんと短い間だからさぁ…」
 「や、やめて下さいっ…!」
 「抵抗するの?」
 「こんな人数相手にしたって、魔法使っても敵わないのは、わかるよなぁ?」
 「っ!!だ、誰か…!」
 「っはは!誰がきてくれるっつんだよぉ?」
 明らかに質の悪いナンパにあっているのは、水色のストレートロングを、大きな桃色のリボンで、横だけすくって留めた、可憐な女の子だった。
 どう考えても、1、2、…四人相手にあの女子じゃ魔法でも勝てない。
 ずっと隠れるようにして見ていた私だけど、放っておくことはできなかった。