私が何も言わずに彼女を見つめ続けていたからか、彼女は居ずらそうに顔を歪めた。
 「…まぁ、無理に話させるのは趣味じゃないから、これ以上聞かないわ。」
 ふぅん。物分かりの良さそうな人だなぁ。
 「で、も!」
 な、何…?
 「腕をそんなにすぐ、しかも綺麗に治せるくらいの魔力と才能があるなら、彼女達に気づかれない程度の反抗は出来たんじゃないの?」
 彼女にそう指摘されて初めて、そのやり方に気づいた。
 「……確かに」
ん…でも、この人やっぱりお節介かも…