【短】チョコにとかして






満面の笑みに、今度は私が目を瞬かせる番だった。


リア充のくせに。何も考えてなさそーなくせに。

そういう考え全部が読み取られてしまわないように、私はそっと目を伏せた。





「………ふーん。」



「でも、それで詩帆が後悔するかもっていうんやったら、全力で止める。」


「……っっっ!」


「なーんてな、」


そこは本人の意志尊重するって!と微笑むのんちゃんに、安堵の息が漏れる。




なんだ。驚いた。

一瞬垣間見えたのんちゃんの真剣な目が、頭から離れないけれど。












「2月14日にね、会う約束してるの。」