専門学校からの帰り道、ついに我慢できなくなってポツリと呟くと、大阪に来てから初めてできた友達ののんちゃんが、大きな目を瞬かせた。
「……なんでそう思うん??」
「えー?
…だって、電話口から女の子の声が聞こえるんだもん。」
やっぱり遠距離なんて無理だった、って簡単に片付けられたならよかったのに。
言いながらズキズキと痛むこの胸は、それを許してくれないらしい。
きっと、好きになりすぎちゃったんだなぁ……。
のんちゃんに不審に思われない程度の大きさで、ため息を吐く。
全く、いつになっても恋っていうのは自身を振り回すものらしい。