「幸せにして、くれますか。」
「…それは、保証できない、けど…頑張ります」
真剣に答える爽に、思わず笑みが漏れる。
バカね。こう言う時は、嘘でも『はい』って言っときなさいよ。
ま、こっちの方が爽らしいけれど。
私はぎゅーっと抱きついて、爽に満面の笑みを向ける。
「私は、幸せにする!!世界で一番の幸せを、毎日届けてあげるよ!」
「…バカ。」
爽は、頬を少し赤らめて、私のおでこをコツンと叩いた。
…知ってるよ。これ。
爽が照れた時のくせ。
「…あ、雪!」
「本当だ。」
遠距離。
不安だったけれど。今でも少し、不安だけれど。
もう迷わない。大丈夫。
爽と、2人なら。
どれだけ離れたって、今日の約束がある限り、きっと乗り越えていけるわ。
「爽。」
「ん?」
「……好き。…大好き。
だから、ちゃんと迎えに来てね…?」
「当たり前。」
爽は少し目元を赤くして笑って。
「…ん…」
優しく、キスを落としてくれたーー