【短】チョコにとかして






そう思ってしまうと、もう本当にダメになってしまった気がして、涙のあとの上に、また新たな雫が重なる。



…自分から別れようって言ったくせに、本当はまだ彼女の座に縋り付いていたいの。



好きなの、誰よりも、爽のことが。



だけど、爽は違うから。

私以上に愛せる存在を見つけてしまったから。



だから…もう、別れるしかないじゃん。




諦めろ、詩帆。諦めろ。


何回も自分に言い聞かせるけど、その度に胸の中に浮かぶ言葉は


『嫌だ』


なんだーー………














「…ごめん、なんのことを言ってるのか、全くわかんないんだけど。」