※※※※※※※※※※※※※※※※


喉の渇きを覚え目が覚める。
豆電球が灯った部屋で寝かされていた。

辺りを見渡せば、枕元に水が置いてあり、隣には大学生だと言う、守が寝ていた。

布団の中に違和感を覚えて、まくって見れば、猫のクロベエが入り込んでいた。

有り難く水を飲んでいると、守が目を開けてこちらを見ていた。

「あ、起こした?」

「いや。
あんた、奈央の彼氏?」

「え、違うけど。
後輩。仕事で指導係だった。

今回は、何か、話の流れで来ただけ。」

「ふうん?好きなの?」

「え、、、どうかな。
一緒にいると楽しいけど。」

「俺は好きだよ。
弟にしか見て貰えてないけど、年はあんたと同じだ。

就職も内定したし、これから攻めるから。」

ええ?いきなりのライバル宣言?

いや、俺、好きだって言ってないよな?

「明日、雪かきだぞ。
もう寝ろ。」

「え、はあ。」

又布団にもぐると、スエットを着ていることに気が付いた。

俺のではないから、誰かが貸してくれ、着替えさせてくれたのだろう。

沢山昼寝をしたから寝れないかと思ったが、すぐに寝入ったようだった。

胸の辺りがポカポカと暖かで、幸せな眠りだった。(クロベエが寄り添っていた為と思われるが)