「南央、最近超アタックされてるらしいじゃん」



「はぁ?どこの情報だよ、それ」



朝、教室に着くなりクラスメイトの三浦(ミウラ)が俺にそんな話を持ち出した。

超アタック?何の話?どこ情報?



「白咲さんて子!南央のこと好きなんだろ?」



七瀬南央、高校2年生。
モテるし、それなりに今まで恋愛もしてきた。

だから、断じて恋愛初心者ではない。



「んー、知らないけど」



俺は、三浦の話を適当に流す。
コイツに言うと、いろいろ面倒臭くなりそうなのは分かってるから。

きっと俺に質問攻めにする。



「え、なに?南央は好きな子いるの?」



なんでそーなんだよ。

ツッコミたいところだけど、つっこんだらそれもそれで面倒くさい気がする。

コイツとはあまり関わりたくないのに、毎回休み時間俺のとこ来るなんて相当の暇人?