【短編】先輩を独り占めしたくて。



あたしが先輩の幼馴染だったら、好きになってもらえたのかな。

何度もそう思うけど、願ったところでそうはならないから仕方ないよね。


「わ、これいいね」

「どれですか?」


それは、先輩がうたた寝をしているときに隠し撮りをした写真。つまり、先輩の整った寝顔が映ってる。

わわわ、まさかそこまで遡ってたなんて……!


「ごっ、ごめんなさい!つい出来心で撮っちゃったんです!」

「怒ってないけどね、俺こんな顔して寝てたんだ」


後ろで構ってもらえなくて不満げだった眞鍋先輩が、あたしを突き飛ばして、間に割って入ってきた。

「きゃ!」小さな悲鳴に、先輩がカメラから顔を上げて、「雪姫ちゃん!」って驚きながら、あたしを支えてくれようとした。


その拍子に、眞鍋先輩を後ろへ押す形になって、眞鍋先輩は尻もちをついた。