【短編】先輩を独り占めしたくて。



「あ、悠戻ってきたぁ」


途端に声の色がいちオクターブ高くなって、たたたっ、と先輩のほうへ眞鍋先輩が走っていった。


「もう終わったのぉ?早かったねぇ」

「資料出すだけだったからね。雪姫ちゃんは……ああいた」


だらだらとした話し方を振り払って、あたしのほうへ駆け寄ってきた先輩は、「いいの撮れた?」って聞いてくる。


「あんまり腕は良くないです。見ますか?」

「うん、見たい。雪姫ちゃんの写真大好き」

「ちょっと悠ぅ〜」


ああ、聞きたくない。

こんな人を好きな先輩も先輩だけど、なんで神様はこんなに意地悪なんだろう。