あたし、先輩のこと好きでいてよかったって思うの。


眞鍋先輩と両想いって気づいてから、何度も忘れようとしたし、好きでいるのはやめようって思ったのに、諦められなかった。

頭の中はいつでも、先輩でいっぱいだった、なんて。


あなたは知らないんでしょう?


でも、知らなくていいの。

これから、2人で愛を育んでいくうちに、片想いの時間よりも、片想いの思い出よりも。


価値のある、2人だけのアルバムを作っていけたら、それでいいの。



いつか、こんなことあったね、って笑い合えるような日々が来たら、それでいいの。



先輩のこと、好き。

ただ、それだけだから。


「……優しい先輩を、独り占め出来た」