お姫様とお嬢様

朝メシを食ってから愛芽が借りて来た映画を二人で見た。



「俺ホラームリ~…。」

「ドキッとなるのがイイんじゃん!!」

「超こぇぇぇぇ~…。愛芽ちん、今日は一緒に寝てね?」

「ヤダ。」

「夜中にコイツ来たらどうすんの~!!」

「あははっ!!ガキかっ!!」



久しぶりの穏やかな時間…。



ありがとう兄貴…。



「ねぇ舜太?」

「何よ…。」

「愛芽は舜太がお金持ちだから好きなんじゃないからね?」

「何それ?」

「だから、会社が潰れて普通のサラリーマンになっても愛芽は舜太のとこにいる。」

「意味がわかんね…。」

「もぉ!!だから頑張り過ぎないでって言ってるの!!舜太がいなくなったり身体壊したら悲しむのは愛芽なんだからね!!」

「何それ?心配してんの?」

「してる…。」

「しなくてイイから愛芽は俺に着いてくりゃイイんだよ。俺は潰れねぇよ。」

「偉そうで…ムカツク!!」

「痛っ!!殴んなよ!!」



本当に心配してくれてんだ…。