お姫様とお嬢様

彰もお風呂に行ってしまったから部屋に戻った。



「舜太、まだ寝ないの?」

「………。」



返事が返って来ないから舜太に近寄った。



イスに座りながら腕を組んで眠ってる…。



こんなに疲れてるのに…。



「舜太!!」

「わっ!!な、何!?」

「ちゃんとベッドで寝るよ。」

「俺仕事中だから…。」

「寝てたくせに。」

「寝てねぇし!!後で寝るから先に寝とけ。」



もう知らない…。



舜太のバカ…。



次の日にダルい身体を起こして隣を見ると舜太の姿はなかった。



ソファーでうずくまるようにして眠ってる舜太…。



ソファーの下には参考書が落ちてた。



少し肌寒い季節…。



何も掛けずに寝たら風邪ひいちゃうよ…。



まだ学校まで時間があるから布団を掛けてあげてそのままにした。



「おはようコタ。」

「おはよう愛芽チャン!!」



最近はコタが朝ごはんを作ってくれる。



朝から爽やかに笑うコタは舜太みたいに疲れた顔はしてない。