お姫様とお嬢様

残念な事にヒナ君は出張中でいなかった…。



そのまま舜太の家に帰るとまた仕事仕事仕事…。



「彰、舜太おかしくなっちゃうよ…。」



お風呂に入った後にリビングでタバコを吸ってた彰に話し掛けた。



パッとタバコを消してくれた彰は複雑そうな表情…。



「舜君の気持ちもわかるけどさ…。俺もね、急に社長になれって言われてさ、バッシングも結構あったりして…。そんな俺を見てたからかな?舜君が副社長に自ら名乗り出た。」



舜太が自分で決めた事だったんだ…。



てっきり遺言とかかと思った…。



「中学生で責任感じて、周りに舐められちゃいけないって意地張って…。舜君がいなかったら会社は誰かの手に渡ってたかも。」

「そうだったんだ…。」

「そうだよ。だから今も昔の舜君みたい…。あの頃は何言ってもダメだったからね。いつも励まされててさ~…俺も甘え過ぎた…。だから今度は兄貴の出番でしょ!!」



彰が舜太のお兄ちゃんでよかった…。