お姫様とお嬢様

その後も舜太は『やるから』しか言わなかった…。



聞いていられなくてトイレに逃げた。



心が痛い…。



愛芽のためにそんなに頑張らないで…。



ベッドに戻って寝たふりをしてたら舜太が部屋に戻って来た。



無言のまま愛芽の頭を撫でて机に向かった舜太は何かの本を開いてる…。



まさか今から勉強する気じゃ…。



「舜太?お帰り…。」

「おぅ!!眩しいか?」

「眩しくないケド…。何してるの?」

「仕事。切りのイイとこで辞めっから先寝といて?」



明かに参考書…。



そんな生活してたら舜太の身体が持たないよ…。



「愛芽も起きてる…。」

「イイから寝ろって。」

「舜太とじゃなきゃイヤ…。」

「ワガママ…。」

「知ってて結婚するんでしょ?少し休憩して明日の朝にやりなよ。」

「わかったよ…。」



無理矢理布団に入れて腕を握った。



今日は寝かせるんだ…。