お姫様とお嬢様

娘さんの髪を切りながら奥さんを待った。



AQUAの家族はたまに海外に呼ばれる事があるから一応面識はあるものの…。



物凄く恐ろしい人なんだ…。



「ただいまダーリン!!超疲れたのぉ~…。」

「おい、ナツが来てる…。」

「えっ!?」



帰って来た瞬間に抱き着くんだ…。



そして俺の顔を見るなり一気に不機嫌。



「本日はビジネスのお話を…。」

「ビジネス?」



顔色が変わった…。



さっきと目が違う…。



「乃彩がイジメられてまして…どうにか学校に入れていただきたいんです。」

「ムリ言わないでちょうだい。それに私に何のメリットもございませんわよ?」

「部活の顧問!!俺が無償でやります。」

「ヘアメイク部?」

「はい。噂によれば来年からそっち系の学課が出来るとか聞きましたが。」

「そうねぇ~…悪い話しじゃないわね。」



その後もかなり説得に時間を費やした。



乃彩のため…。