お姫様とお嬢様

余計涙が溢れる…。



声を出したくても出て来ない。



舜太が喋れないくらいキツク愛芽を抱きしめてるから…。



「俺は愛芽しか好きじゃない!!愛芽じゃなきゃダメ。」

「うぅっ…。」

「他になんて行けねぇよ…。チィとは何にもしてねぇしただ昼とか一緒にメシ食ったりたまに送ったくらい。」



なんで愛芽は何も知らないの?



舜太がこの2週間何してたかなんて全然わかんない…。



「ごめん。もうチィとの事もハッキリするから…。」



舜太の必死さが伝わって来る。



でも…。



「一人にして…。」

「えっ…。」

「今は舜太といたくない…。」

「何だよそれ…。なぁ、別れてぇの?」

「わかんないよ!!愛芽だって舜太が好きなんだもん!!」

「ごめんな…。マジごめん…。」



それでも舜太は帰ろうとしない。



ベッドに座って頭を抱えてる…。