お姫様とお嬢様

目の前の女の人の目からジワッと溢れる涙…。



ティッシュを渡して隣に座った。



「忘れちゃいましょう!!そんな男…。」

「さっきまで幸せだったのに…。」

「何かあたしも泣けて来た…。」

「あっ!!ごめんなさい!!あたし帰ります!!見ず知らずの方のお家に上がり込んで号泣なんて…最悪…。でもここに住むって言って…うぅぅ…。」



また泣き出したし…。



それから必死にナツと慰めた。



「本当にすいませんでした…。」

「お気になさらずに…。きっとあなたにもいつか幸せが訪れますよ…。」

「今更ですがNoaさんですよね?お二人、とてもお似合いです。本当にありがとうございました。」



わけわかんないうちに終わった門限…。



何だったんだろう…。



「スバルのせいで俺すっげぇ欲求不満…。」

「でももう帰らなきゃ…ね?」

「乃彩ん家に送ったついでにメシ食う…。腹減った…。」



ナツが元気なくなっちゃった…。