そのナツの甘い吐息があたしの頭をおかしくさせるんだ…。



「声出してイイよ?壁暑いし。」

「恥ずかしっ…あっ…。」

「くぅ~…。ヤバイ…。」



心の底から好き…。



でもこんな時なのに…。



ピンポーンと鳴り響くインターホン…。



「シカトシカト。」



ナツはそう言うけど…。



ズット鳴ってるんだよぉ~…。



「もぅ!!ちょっと待ってて…。」



下だけ掃いたナツがベッドルームを出て玄関に向かった。



一応服着ちゃおう…。



慌てて服を着直した。



「スバルは!?」

「はい?」

「だからスバルはどこって言ってるの!!」



怒った女の声…。



スバルって誰…。



「あの…俺最近引っ越したんですけど…。」

「スバルはどこに行ったの!?」

「知らないっス…。」

「ウソ!!もういやぁぁぁぁ~!!」



泣いてる…。



あたし、どうしよう…。



「の、乃彩…。」

「あっ、どうした…の?」



助けを求めるようなナツの目…。



あたし達を気にもせずに号泣する女性…。