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「バカ! バカバカ百合のあんぽんたん! 今に始まったことじゃないけど!」
ぽかすかと肩を叩いてくる楓を宥めることもせず、素直に攻撃を受け止める。
彼女のスマートフォンの画面に映っているのは、中性的な顔立ちにロングヘアの美形男性――まさに昨日会ったばかりの、三園さんのお兄さんだ。
「あの伝説モデルの『AKANE』に会えるだなんて、またとないチャンスなのに~~~! 言ってくれればあんな会食、すっぽかしたのに~~~!」
「うん、すっぽかさなくて本当に良かった」
ミーハーな楓が騒ぐ通り、彼はどうやらかなり有名なモデルだったらしい。様々なブランドのイメージモデルを依頼されるも、滅多に首を縦に振らず、彼がよほど気に入った商品の広告に時たま起用される程度なんだとか。
たった数回人の目に触れただけだというのに、見るものをあっという間に惹き込み魅了してしまう。確かに「伝説」という称号が相応しい人物だ。
「肌綺麗だった!? 髪サラサラだった!? いい匂いした!?」
「匂いは分かんないけど……まあ、すっごい綺麗な人だったよ」
記憶を辿りながら曖昧に返事をすると、楓はジト目で私をみやる。
「も~~~、めちゃくちゃ貴重な機会なんだよ。それこそファンに殺されるくらい」
「えっ」
「バカ! バカバカ百合のあんぽんたん! 今に始まったことじゃないけど!」
ぽかすかと肩を叩いてくる楓を宥めることもせず、素直に攻撃を受け止める。
彼女のスマートフォンの画面に映っているのは、中性的な顔立ちにロングヘアの美形男性――まさに昨日会ったばかりの、三園さんのお兄さんだ。
「あの伝説モデルの『AKANE』に会えるだなんて、またとないチャンスなのに~~~! 言ってくれればあんな会食、すっぽかしたのに~~~!」
「うん、すっぽかさなくて本当に良かった」
ミーハーな楓が騒ぐ通り、彼はどうやらかなり有名なモデルだったらしい。様々なブランドのイメージモデルを依頼されるも、滅多に首を縦に振らず、彼がよほど気に入った商品の広告に時たま起用される程度なんだとか。
たった数回人の目に触れただけだというのに、見るものをあっという間に惹き込み魅了してしまう。確かに「伝説」という称号が相応しい人物だ。
「肌綺麗だった!? 髪サラサラだった!? いい匂いした!?」
「匂いは分かんないけど……まあ、すっごい綺麗な人だったよ」
記憶を辿りながら曖昧に返事をすると、楓はジト目で私をみやる。
「も~~~、めちゃくちゃ貴重な機会なんだよ。それこそファンに殺されるくらい」
「えっ」



