指折り数えながら、三園さんが追随した。
エスコートに関しては全く心当たりがない。首を傾げる私に、楓が「ああ」と思い出したように口角を上げた。
「私が段差でつまずいて、百合が受け止めてくれた時? それともあれかな、ナンパに困ってたら連れ出してくれた時?」
それ多分、イケメンとかじゃなくて偶然の産物! 考えるより先に体が先に動いちゃう私の悪い癖!
「え~、百合ったらぁ、私のこと大好きじゃん」
「ちょっと。楓が悪ノリしたらますます風評被害が」
「被害って言わないでよ」
むう、と可愛らしく頬を膨らませた楓をあしらいつつ、私は「それで」と話を戻した。
「三園さんのおうちに呼んでくれるって話だっけ」
「はい。花城様は、メイクがお好きなんですよね?」
「うーん、まあ……自分がするっていうより、人にする方が多いけど」
というか、そんなことをどうして彼女が知っているのだろう。
じっと見ていると私の視線に気が付いたのか、「ファンクラブ情報です」とにこやかに返された。怖すぎる情報網についてはあまり触れないでおく。
「実は私のお兄様が、ファッションブランドを手掛けておりますの。ブランド拡張で、お化粧品も手掛けようかというところでしてね」



