「……とにかくシャワーを浴びて帰ろう」

 慌てて脱ぎ散らかした服を探し備え付けの浴室に向かった。
シャワーを浴びながら頭を冷やした。
 この後……何とか帰って着替えなくちゃあ!!

 あぁ、リセットが出来るのならこの状況をリセットしたい。
社長は、既婚者なのに……。
 身体を見ると胸元にいくつか痕を付けられていた。
嘘っ……いつの間に!?

 微かに記憶に残る社長との行為。
思い出すほど身体が熱くなってしまう。
 私の…馬鹿。ダメだって分かっているのに。何故!?
するとその時だった。

「夏希~?シャワー浴びてるのか?」

 社長の声が聞こえてきた。起きて来たのだろう。
すると脱衣場のドアを開けて来ようとしてきた。

「キャアッ!!ちょっ…社長。入って来ないで下さいよ!?」

「いいじゃん。もうお前の身体は、俺のモノ。
俺のモノは、俺のモノだ!」

 そう言いながら浴室の扉を開けようとしてきた。
あんたは、某アニメのキャラクターか!?
 しかもそれジャ〇〇〇だし!!

開きそうになるドアを慌てて開かないように押さえつけた。
 すると無理やりこじ開けようとしてくる。

「すぐに出ますからベッドの方で待ってて下さい!!」

「えぇ~せっかくなら一緒に入ろうよ?」

「お願いですから、外に出て行って下さい。
すぐに出ますから」

「……ケチ」

 ブツブツと文句を言いながらも社長は、浴室から出て行った。
ふぅ…危なかったわ。一緒に入るとか冗談ではない。

「ねぇねぇ、やっぱり一緒に」

「外で待ってて下さい!!」